2016.03.18
新潟での家づくり・ツブヤキシリーズ(8)
「ライティング」
住宅の照明も、今や大半が省エネのLED照明となっている。
数年前から見ると、LED器具の種類が飛躍的に増え、細部に渡りライティングの演出が出来る様になり有り難い事です。
照明を点ける目的は、夜、暗いから明るく照らして生活することが基本的であろう。
その中で、LED照明は電気料金を抑え、更には地球温暖化防止へと進んでいる。
住宅のライティングでは、住み心地の良い家の空気と空間の中で生活を楽しみ、明かりはインテリアでもあり、活動の源でもある。
また、癒しの要素も持っている。
ライティング計画の際いつも意識していることは、照明器具がでしゃばる事無く、明かりとして欲しいのである。
また、必要な影の演出だったり、リラックス出来る事を心掛けている。
欲しいものは明かりであり、求めたいインテリアライティングである。
明かりの光源を天井から壁にもってくる。
更には、スタンドにしたりする。
低くするほど心理的くつろぎの世界が広がって行く。
それは、フロアスタンド等の明かりを感じると理解されると思います。
適材適所をしっかり見極めて応用すると楽しい事になる。
立派な照明器具は存在感が強く、器具として、昼も夜も削除したい存在と感じている。欲しいのは明かりです。
私共では種類が豊富になったダウンライトを計画に取り込む事が多い。
使用する場所により、ビーム角の強いタイプや拡散形ダウンライトを使い分けています。
勿論、インテリアライティングに重要な、色温度の配慮は徹底して行う。
くつろぎを演出するために、3000K(ケルビン)以下の暖かい光をベース照明としている。
勿論、細かい作業や新聞を読む時などのライティングには、照度配慮が必要になる。
色温度も考えて、5000K~6500Kの明かりを使うと、文字は読みやすく活発で爽やかになり、夏向きかもしれない。
文字がはっきりと読みやすくなる。
しかしながら、リラックス感は幾分薄らいでしまう。
ご家庭の生活パターンや年齢を加味した中で、ライティングを提案する事が設計者として大事である。
ダウンライトの取付位置も大切であり、壁からの離れは拡散形で25cm位が良いのではと思う。
壁にダウンライトの光が当たり、壁の反射で間接照明となり、玄関ホールや廊下を優しく照らしてくれる。
壁付ブラケットでは影の演出も面白い。
意図的に珪藻土壁の左官鏝むらの影を照らしたりして味としている。
音楽を聴きくつろぎながら楽しんだりする時間には、お奨めの照明と言える。
それぞれの照明器具は点灯切り替えによって、インテリアの雰囲気を変えるように配線しておくことも、ライティングの楽しさである。
照明計画ひとつにしても、金額を抑えつつも上質なインテリアになると確信している。
日々のそれぞれの追求が、より良い涼温な家となって行く。
平澤 政利