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2018.10.12
設計者は詩人であれ

住宅建築の設計者は、
技量ある詩人であるべきと常々思っています。

家の建築相談、又は依頼されるご家族からは多くの要望が出されます。
その要望が加味され、建築事務所又はハウスメーカーからどの様に表現されプランが届くかを楽しみに待つ。

間取りやシルエット、敷地全体計画や同時に周囲に対する対応配慮等を濃縮したプランが提示されるはずです。
もし、その段階で期待にそぐわなければそこで終わりとなる。
おおよその要望金額の目安の中で進めなければなりません

初期選択プランとは、
間取りやデザイン、金額等が前面的選択となるのが一般的であり、打ち合わせが進む。

取り残されるのは、見えない住まいの温熱環境や大切な快適性です。
玄関や廊下、階段、トイレ、洗面脱衣所、クローゼットや二階床面積の2分の1以下で
法的天井高さ以下の広い小屋裏収納などは、夏は暑く冬は寒くても打ち合わせ項目には出てこないのが一般的だ。

何故ならゼロエネルギー住宅ZEHと言われている家であっても、継続して人が使用しない上記の場所は暖房冷房の必要対照外としているからでしょう。
激しい暑さ寒さは今不満に感じている家と同じになる。
家づくりには、空気を含めた快適な総合空間をつくり出したいものです。

価値は、入居して不満を強く感じるのでは遅いのです。
床暖房の家と心地よさを比較されたら自ずから頷けるものと思う。
その建築会社が今まで大切に造って来た過去の住宅を覗くと本筋が必ず見えます。

平澤建築事務所
平澤 政利