爽やかな時期には、外気を家の中に取り込みたいものです。
窓を開放して。
春先や秋風の時期は心地いいものです。
窓を開け、爽やかさを家の中に取り込もうとします。
しかし、期待しているほど外気は入って来ません。
それは、春先や秋の家の中と外との温度差が少ないからです。
ご存知のように、冬は暖房をつけていても、窓や壁、床下の僅かな隙間から暖気は表に逃げてしまいます。
暑い夏の時期では、冷房している部屋に隙間があれば、表から熱気が入って来ます。
上記のように、温度の高い方から低い方へ、熱が隙間を通して出入りします。
つまり、気密性能や断熱性能の低い家は、エネルギー損失へと繋がってしまいます。
同じ温度の二部屋で例えたとして、中仕切りの襖戸を開放したと同じ現象と考えて貰うと判りやすいはずです。
仏間のある八畳の部屋を外側、そして襖で仕切られている隣の居間が家の内側と仮定します。
共に同じ温度の場合には、襖を開けても仏間側の空気も居間側の空気も移動はありません。
しかし、居間のみを局所暖房して仏間が冷えきっていれば、襖を開けると空気移動で居間はたちまち寒くなってしまいます。
つまり、自然換気とは温度差に拠るものです。
風のある日は内外同じ温度でも、家の中に外気は入って来ます。
風の通り道があればですが。
仏間の部屋に扇風機を置き、居間に向かい風を出すと涼しいのと同じです。
爽やかな時期ほど、窓開けでの換気はされにくいものです。
計画換気が、如何に快適な住み心地にしてくれるかという事をお伝えしたくて、このブログを書いています。
勿論、窓開け換気は自然の開放感もあり気持ちがいいものです。
しかしながら、温度だけではなく、梅雨時では不要な湿度も同時に入って来る事を一考した上で、窓を開けていただきたいと思っております。
涼温な家の第1種全熱交換型換気システムでは、花粉やPM2.5等も除去した新鮮な外気を取り入れています。
更に温度・湿度の交換も行い、理想的な上質な住み心地を梅雨時でも楽しんで頂けるのです。
平澤建築事務所
平澤 政利