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2017.06.04
リフォームの依頼

築30年程の立派な和風住宅の、断熱を始めとする大規模リフォームを、10年前に施工しましたS様が、本屋に接続した部屋等を増築したいと訪ねて来られた。
若夫婦とお子様の三世帯同居の家です。

以前の工事図面を持参して、敷地寸法を再確認する。
その中で要望をどう反映させて行くかは建築士の力量となる。
当然、耐震補強もその当時行っている。よって破ってはいけない壁が一目に見えます。
これからプレゼンテーションスケッチプランに入ります。
頭の中では既にお客様ご要望の完成形が見えている中で。

話は変わりますが、現在あちこちで大々的に看板を掲げて、リフォーム工事を受注しようとしている窓口があります。
需要があるからビジネスとして行い、縦割り管理体制で工事が行われる、責任を自分以外に持って行こうとする言葉や態度には腹が立つ程です。
知識の乏しさ、熱意の欠落を感じる。

単品を取り付ける程度の工事ならばトラブルにはなりにくいでしょうが、構造に関わるリフォームでは、単に窓口の大きさ、ネームバリュー等で相談に行くのは如何なものかと考えます。

リフォームとは、建築の基礎知識と現在の建物を如何に合理的に融合させて、かつ金額を押さえる手法を提案出来る能力があるかどうかです。
言い方を変えれば、新築工事以上の応用力が求められる仕事です。
その見極めをきちんと感じた上で、次の一歩を踏み出さなければいけない。

リフォームでは新たにつくるものと、開けて見ると必ず問題が発生する既存建築を如何に予知し、問題処理を適切に行う能力が現場管理者、設計者には求められます。
これを曖昧なままスタートしたら悲惨な結果になります。
つまり追加工事の増大です。

リフォームこそ建築の専門者のいる窓口で相談される事をお薦めします。
 
     平澤建築事務所
       平澤政利