平澤建築事務所は、ご覧の通り必要最小限のスタッフです。
17年間もこの小規模スタイルでやってこられているのは、社員の頑張りはもとより、チーム体制となっている職人同志の連絡体制の確立にあると言えます。
お互いが進行状況の連絡を取り合う、無駄の無い連携体制です。
少人数だからこそやらざるを得ないことが、生み出した形かも知れない。
1日20から30位の現場進行報告が、写真付きメールで平澤にも届きます。
6棟程の同時進行の現場でしたら、朝少し早く出掛けて確認すべき現場を回り、8時には全ての進行を掴んで帰社する。
つまり、ポイントをついた無駄の無い行動が可能になるのです。
タイムリーに連絡、報告をくれる職人達には大感謝です。
しかしながら、連絡を怠る職人が未だにいる事も事実です。
その場合、平澤から渇が飛ぶ。
皆の協力無しに、今の平澤建築事務所は成り立たない。
30秒の現場確認のために、平澤が往復1時間掛けて見に行かなければならない無駄な時間が、現場からの僅かな報告メールでクリア、改善される筈であると強く求めます。
メール写真では現場の状況が瞬時に掴める。
報告写真は、工事進行写真として事務所でファイルします。
更に気になる処は確認連絡をします。
現場では常に疑問が発生するものです。その問題を修正解決するのは現場管理者です。
お客様の要望をよく理解している者とは、当初打ち合わせを行っている設計者のはずです。
その人が現場管理者であった方が的確な指示が出せるのは当然の事です。
もし即座に結論、返答が出来ない場合は必ずいつまでに返事をするか言い切る。
曖昧に引っ張る事を職人達はとても嫌います。
つまり、小規模だからこそ打ち合わせから始まり、要望をお聞きし、土地の光の入り具合、ロケーションを加味してスケッチプランを平澤自身が提案する。
ここには、ラフスケッチとはいいながらも平澤の全エネルギーを入れ込んであります。
その後打ち合わせを重ね、修正箇所を1:50図面にCADで落とし込んでてもらう。
ここが出来ない。
コンピュータが苦手だからだ。
その後の図面チェックも又、平澤が繰り返しエンピツにて修正を加えます。
密度が高まる涼温な家に仕上がって行く課程は、ワクワクして来るものです。
同時に見積もり、模型製作が進む。
更なるデザインの追求は続きます。
そしてシルエット、色バランス、空間、金額迄の全てにご納得いただけたら契約です。
ここ迄はかなりの力量とエネルギーを要します。
工事管理は、現場大好き人間の平澤が行っております。
現場は生き物、日々変化している。
育て上げるという言葉が、工事管理にはふさわしいと思う。
一瞬一瞬が真剣勝負である。
完成形をしっかりイメージした上で指示を出さなければならない。
冒頭に話した業者、職人同志の連絡を密に行う進行が、如何に時間的効率が良いかを理解出来ると思う。
この様に、小規模だからこそ確立された工事体制は、経費最少、機能増大へつながる。
この体制は、家づくりに対する職人の大義の理解が必要です。
こんな職人集団に誇りを持ち感謝しております。
活気、緊張感のある現場は、いいものをつくり出します。
そんな現場が大好きです。
平澤建築事務所
平澤政利