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2017.01.17
ツララができない家

ここのところ、新潟の気温は夜にはマイナス3℃前後である。積雪は30cm位です。

お客様訪問時に尋ねられた。
何故、涼温な家は氷柱(つらら)が出来ないのか。
そこには、建物の性能が現れているのです。

外気温がマイナスまで下がっている時には、屋根の雪は自然には融けません。
しかし、断熱が弱い家では室内暖房の熱が小屋裏に漏れ、内部から雪を融かします。
それは、夏に焼け込みを誘い、小屋裏が55度にも達してしまう暑い家にも繋がる。

外断熱工法の通気層のある家は、屋根下地に熱が伝わらず内側から雪は融けない。
よって、マイナス温度の寒い日々の中では、雪融けのツララは出来ません。

充填断熱工法での断熱欠損がある家は、天井裏に熱が漏れ小屋裏の温度が上がり、雪融けを促します。
屋根下地内側には結露が発生、雨漏れではないかと思う事があります。
ご存じの通り、瑕疵担保保険には結露被害は保証対象外になっている。

寒い初期段階にツララ発生の無い家とは、暖房してない寒い家か、暖房して温かい家であっても、綺麗な断熱ラインで包み込まれている高性能な家であるかのいずれかと言えます。

冬だけではなく、夏の暑さ対策としても外断熱プラス通気層は、大きな役割を果たしてくれる。
このように雪が積もると、新たな事が見えて来るものなのです。

平澤建築事務所  平澤 政利