外壁改修工事のご相談は定期的に受けます。
今年の特徴は他社で建てた改修工事のご相談が多く、自社建物を優先しつつも、お話を伺っております。
リフォームのご相談は平澤の担当です。
新築とは違った既存建物の熟知から、お客様のご要望をどう叶えるか、アンテナを出してお聞きします。
そして状況確認を行う。
緊急性の有無、対応すべき提案、将来にわたるメンテナンスのサイクル等々、完成形のイメージ確認。
対応に問題あるメーカーとの折衝等もあり、範囲は広い。
外壁劣化では、風の通り道では想像以上の厳しい環境になる事が見受けられます。
体感ハウスでも南側道路面での外壁劣化がある。
当然、経年劣化はありますが、本来北面外壁の方が厳しい環境のため、傷み易くなるのが普通だ。
しかし、家の方位、向き、形状だけでなく、近隣の家の建ち方により風の流れは変化して、想定外のことを引き起こす事が多々あります。
体感ハウス事務所棟の南側がそれである。
角田山、弥彦山の日本海側からくる強い冬の季節風がある。
風の通り道には障害物になる隣家があると弱まりますが、風雪が通り抜けるところでは、外壁に付着した水滴が凍結し、表面塗膜を損傷させ、凍結の繰り返しで壁を傷めてしまうことになる。
方位だけでは読み取れない、その地域の風の動きも加味しなければならない。
我々建築屋は設計段階からあらゆる事を想定し、デザインと共に使用する外壁材の質感の考慮、性能、性質を理解して対応するのは当然のことです。
打ち合わせでは、お客様の好み、質感、雰囲気、ご予算、シルエットなどが優先的に反映されますが、素材の性質や、環境予想、将来のメンテナンスを含めた外壁仕様の導きをしなければいけない。
今、リフォーム会社の外壁診断、改修提案、見積、工事受注競争が激しい。
しかし、訪問提案している内容は極めて劣悪なものが多く見受けられます。
信頼あるリフォームを依頼するにあたり、少なくてもキャンペーン期間中だから等のコトバに引っ掛かってはならない。
低いレベルでの商法的トークに乗せられない様に気をつけて頂きたいもの。
リフォームは、建物を熟知した建築のエキスパートが求められる工事です。
そして、大切な建物を長持ちさせるには、新築共に愛情を持った定期的なお客様のお手入れが不可欠です。
それは健全、快適、省エネ、経済的でもあり、しいては経年変化も「古美る」に繋がる事となる。
その中で快適に日々の生活を楽しんで頂きたいと思っております。
平澤 政利