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2016.10.03
見えない美学

10月1 日のブログで橋脚の事を書きました。
今回は、見えない住み心地について書きます。

見えるものを支えている見えないものの大切さとその使命や技術は、深く見つめると、露出しているデザイン部分を越える奥ゆかしささえ感じる。
勿論、美しいシルエットや空間は、クライアントからは必然的に求められるものでもある。

住み心地は見えない。
目視できない空気と同じです。
世の中では、見えるものをアピールして売り込む方が、お客様の気持ちを掴み易いでしょう。
支えるレベルが煩雑でも繕うことで濁してしまう。

家の快適とは何か?
それは、住み心地のいい家の同語と言ってよいのではないでしょうか。

温熱環境の良さや空気の質、臭いや淀みの無い心地よい室内、温度差によるバリアの無い家。
バランスのとれた湿度も住み心地には大切な事であり、これも結露とならない限り見えないものである。

つまり、快適な住み心地とは、高度な内容により支えられている見えないものである。
技術としての設備は見えますが。

長年追求し続け改善を重ね進化したこの涼温な家は、まさに秘めたる橋脚美学に似ていると思う。
そんな家づくりに大きな誇りをもっていることを、引き続きブログに書きました。

平澤 政利