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2015.12.21
変わらない姿勢

センターダクトも凛々しいI様邸。奥様の立会いのもと、気密測定を実施した。

温度センサーの表示では、外気よりも3℃程低い室内であったが、気密性に包まれたI様邸は、外よりも大分暖かく感じると、松田棟梁とも話していた。


(部屋数が多く、各室が離れているのでセンターダクト2本計画です)

C値=0.1c㎡/㎡であり、全く問題ない気密性を確認して、流量測定に移る。
計画換気を裏付けるための気密測定でもあり、各室の排気量も微調整しながら現場内を廻る。
バランスの取れた排気量も確認でき、測定業務を終えた。

ゼロエネルギー住宅においては、気密測定は評価の対象とならない。
もちろん、住み心地という概念は無い。
建物には断熱性能が求められ、そこに省エネルギーな機器を使い、最終的には創エネルギーとして補填していく。

私共は断熱性能と気密性能は一体であると考えるし、もっと言えば、そこには計画換気すら含めたトータルで家づくりをしている。

断熱性能は設計段階で計算できるが、気密性能は一棟一棟測定しなければ数値化できない。
そして、住み心地は明確な評価基準があるわけでもないし、経験値や熟練の技術にも支えられている。

全ての住宅に対応できるように、明確な計算値が評価基準となることは仕方ないし、それを真っ向から否定するつもりもない。
しかしながら、どれだけ制度や基準が変わっても、私共の姿勢は一貫して変わらない。

一棟一棟個別対応して、手間のかかる地味な作業であっても全棟検査をし、住み心地を追求し続ける。

佐藤 吉行