出逢いは１年ほど前の勉強会だった。

ご夫婦で来場され、一通りの説明の後には、当時進行中であった現場にもご案内した。
体感ハウスのデザインや雰囲気もとても気に入ってくださり、当初のプランから完成イメージを共有しながら、ぶれることなく家づくりは進行した。

気密測定や現場打合せの時には、いつもご夫婦揃って現場へ来られ、その度にカタチになっていく新居を、とても愛おしくご覧になられている様子が表情からも良く分かった。
そして、私共の家づくりに、心から期待してくださり、要望や考えていたこと以上の出来栄えには、常々驚きの声を上げられていた。

間取りや動線、細かな納まりや造り付家具と、目に見える部分が続々と出来上がり、喜びも高まったところで涼温換気が稼動する。
すると、今度は目に見えない空気の気持ちよさを体感することになる。
この両方を同時に感じられるようになると、嬉しさもより一層強くなる。

お引渡しの際には、娘さんもいらっしゃり、ご家族皆様で熱心に、涼温な家の住まい方、メンテナンス方法を確認される。

これから寒くなっていく季節。
今まででは考えなれないような生活のパターンとなるだろう。
初めは慣れない部分もあるかもしれませんが、楽しみながら生活して下さいと、最後にお伝えした。

終始、笑顔いっぱいのお引渡しであった。

佐藤　吉行