昨今、住宅の建て替えやリフォーム工事をして住むことが増加傾向にあり、タイトルの様な新聞チラシが目立って増えてきている。
一つには、社会現象となっている人口減少、少子高齢化、そして過去の歴史の中で、品質をさておいての供給過剰が行われてきた結果も、要因と考えられます。
時代の求める流れが、そちらに高まりを見せている。
例えば、親と同居の2世帯住宅として甦らせたい。
また、その住まいに継続して住むには建て替えか?
あるいは、リフォームして住むことがベストなのか?
なかなか決断出来ないものです。
それは当然の事と考えます。
リフォームを検討するとしても、その家族事情や家の健康状況、資金調達の事、そして、その建築工事金額に対する費用対効果等々から、更には、その住宅に対しては耐震補強の位置や壁、柱、梁を何処なら撤去可能かなど、強度、経済的計画や、完成時の効果力等現場にてシュミレーションを描く事が出来なけば打合せとならない。
費用に対するその価値を、将来に渡り考える必要がある。
専門職のエキスパートでも、難しい決断のはずです。
お客様はリフォームで必要な耐震補強を行い、使い勝手のよい設備や素材に変える事や、間取りを合理的にして、今までの問題解決を行う事が主眼となっている。
そして、それに対していくらの費用になるかが決断のポイントにもなる。つまり、根拠不明な高い安いに振り回されます。
お客様のご要望の奥にある、温度差の無い空気の改善提案を大半はされない。
実は、その住み心地改善をしたかった事を、言葉でうまく伝えられないのが普通なはずです。
建築会社側も、そこは聞こうとしない。
何故ならば、そんなあいまいな要望に工事費用を加算して、受注額がアップしては早期の契約がしにくいのだ。
チラシの言葉とは裏腹に、結果的には住まう人側の有り難いリフォームでは無く、建築会社側の都合のいい、売上と利益の上がる見た目だけの工事へと進む事となる。
お客様受けが良くて、見える所をキレイにする商売が氾濫する。
耳にしたことがあると思いますが、期待に反した工事終了にトラブルは多いと聞いています。
決して他人事では無いのです。
リフォーム工事とは、奥が深く、難しい価値のある仕事と考えております。
対象となる建物を知り尽くし、生きたお金のリフォームになるように、提案をして欲しいと思っている。
言い返せば、悔いの残るリフォームを安易に進めない事であると、強く申し上げます。
リフォームとは、事務所にて平面図と現場写真を見ながら打ち合わせ、金額を決めて行けるものでは無いはずです。
建築の知識があり、現場を知り尽くし、そして提案ノウハウが豊かであり、何より、そのお客様ご家族を大切に考える哲学を持って進んでいるのかを感じ取って判断すべきです。
昨今の、新聞チラシに一言申し上げました。
平澤 政利