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2015.10.31
上質な苦労

これからの着工や、来年に向けての図面作成が続いている。
涼温な家づくりにおいては、初期段階プランから、センターダクトや換気計画をも考慮しながらプランしていくこととなる。

換気や断熱、気密に無頓着な家づくりに、このシステムだけを入れ込めば涼温な家になるわけではない。
裏付けされた理論や、それを確実なものにするための知識や職人達の能力が一つになって、初めて涼温な家の完成となる。

ただ、良質な空気や住み心地だけを追求して、使い勝手やデザインを犠牲にするつもりもない。

間取り、使い勝手、さらには、構造、シルエット、美しさも検討しながら、涼温な家となるべく、センターダクトや換気まで含めてトータルに設計していくことは、他の家づくりよりも、より完成形のイメージの高さが求められると思っている。
平澤とも綿密な打合せを重ねながら、一棟一棟が真剣勝負である。
納まり等、設計段階で苦労することは、他の家づくりよりも多いと思う。

しかしながら、この苦労こそが、上質な住み心地に直結するものであることは、間違いない。
そこに住まう家族の「いい家」をつくり上げるための、上質な苦労なのだ。

佐藤 吉行