8月にお引渡しをしたばかりのM様から、建築屋冥利につきるありがたいお言葉を頂戴した。
M様からのご了解も得て、このブログにて紹介させて頂きます。
「猛暑の中、早速友人達が遊びに来て、皆、空気の気持ち良さに驚き、部屋にエアコンが無い事に驚いていました。
お招きする方に、心地よさのおもてなしができる家って素晴らしいですね。
これからずっと大切に暮らして行きます。」
本当にありがたいお言葉である。
こうして、直接お客様からの言葉を聞くのは、私共になってしまうが、ぜひともチーム平澤の職人達とも、この喜びを分かち合いたい。
目で見ることができない空気や心地良さで、お客様をもてなす、というM様の表現は、まさに涼温な家のイメージにぴったりである。
涼温な家を体感したことのない方にとっては、想像のつかない心地良さなのだと思う。
単純な涼しさは、個別エアコンでも実現可能である。
そのほとんどが、エアコンの直接風を感じながら・・・。
しかし、エアコンのある部屋と無い部屋の温度差、そして臭いや湿気たっぷりの不快な空気のよどみは、何も解決されていない。
これは、冷暖房と換気が別々に考えられているからである。
換気に関しては、建築基準法で設置が義務付けられているからと、ただ設置しているだけの家づくりがいまだに大半以上だと感じる。
また、その事を気にされないお客様が多いとも考えられる。
住む人にとって心地良い換気装置の設置や、将来に渡って掃除がしやすい事の重要性は、ほとんどがないがしろにされていると言わざるを得ない。
間接的な「涼」「温」を感じながら、計画的に排気されていることで、臭いや汚れた空気を拡散せずに、その場から逃がし、なおかつ建物全体を均一な空気感にしてくれる。
ガンガンと冷房を運転させた、肌に刺さるような強い冷気ではなく、柔らかく肌を包み込むような爽やかな涼感は、涼温な家だからこそ実現可能なのだと、改めて実感する。
佐藤 吉行