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2015.05.12
相性に感謝

住宅の設計は人間味が高い。
それは、家を求める方と建築屋が一体となって進めて行くことにあるのだろうと考える。
その家に住むご家族の物語の創造でもある。

家を建てるお客様は、家づくりに失敗したくないから必死である。それは当然だと思う。
また、以前に苦い経験をしたり、今住んでいる家の問題を新たなる家では解決し、快適な家にしようと一生懸命です。

私共設計者、そして施工者は、お客様の言葉の奥にあるご要望を汲み取る努力を怠ってはならない。
それは、単なる言葉の内容だけとは限らないものだと思っている。
金額を含めたベストな方向を導き出していくことの繰り返しが、設計とも思う。だからこそ進化していく。

施工に入っても、設計段階で気付かなかったことがヒントとして出てくる事もある。
本来、施工管理とは設計図書の通りに施工することである。
それ以下であってはならないが、それ以上でも設計通りとは言えない世界でもある。

しかしながら、住宅建築とは人との建築であり、建主のご要望をストーリーとして多く聞いている私共が施工管理しているのだ。
設計段階で出てこなかった光が浮かぶこともある。

本来の事務的管理から見たら一言ありそうだが、これも必要と考えご提案し、共により良い仕上げとしている。
住宅の仕上りは、建てる方とつくる側の出逢いと相性が大事であり、そこをしっかりと見抜くことが要となるのだろう。

住み心地の大切さを譲れないという信念を持つ家づくりでは、そこをしっかり踏まえて進めば、必ず「いい家」に辿り着けると思っています。
つくる側からの思いでした。

平澤 政利