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2015.02.26
建築家とつくる家

最近の新聞や雑誌等で、時々見かける「建築家とつくる家」のキャッチコピー。
そのイメージは、日本のリーダー的建築士を思い描き、家への大きな期待と実現を思ってしまうのではないだろうか。

また、その通りのすごい設計かもしれない。
しかし、設計者は世の中から注目される「普通」ではないデザインを好んで表現する。
奇抜さを求める方には良い設計と言えるかもしれない。

基本的に設計要望を出す時に、家の中の温度差が無い、臭いや空気のよどみの無い、気持ち良い住み心地を持っている家であることを、ぜひとも言葉として設計者へ伝えるべきと考える。
そして、さらに使いやすく、ランニングコストをも考えられている家でもあり、デザイン的にもおしゃれなものであることを付け加える事が懸命な注文方法かと思う。

「Architect」とは法定の資格名であり、日本では、一級建築士、二級建築士、そして木造建築士がある。
ライセンスが無いと設計の責任は負えないが、ライセンスがあるから良いものを設計するとは限らないのである。
専門分野のエキスパートのキャリアとセンスまでを、しっかりと見極めて進めることが大切だと思う。

付け加えれば、その工務店経営者と、「建築家と称する人」の家に対する思いの深さと、住む人に対する考え方にズレがないのかを聞き、ご自分で感じ取っておくべきであると、一設計者として申し上げておきたい。
なぜなら、経営トップの方針で家づくりが進行するからである。

大切な時間を有効に使い打ち合わせを行なうためにも、また家づくりを失敗しないためにも重要なことである。
家を注文なさる時の「メインテーマ」を一つしっかり確認して、ブレずに進められることを改めてお伝えしたい。

平澤 政利