体感ハウスに訪れたお客様から、家づくりのご要望を伺い、それをメモする。
ご家族のこと、好きなこと、さらにはこれからこんな事も楽しみたい、などの内容をお聞きして、それを建築する土地でイメージし続ける。
土地に通う。
1回2回ではなかなかイメージが湧いてこない場合が多い。
あくまでも、その土地のロケーションに住むご家族をイメージしていくのが平澤の表現方法。
そこにヒントがある。
打合せ用紙とバインダーと2Bの鉛筆、消しゴムがあれば十分である。
イメージが湧いてくると一気に描き込む。それも鉛筆の芯が瞬く間に減っていく力強さで描く。
フリーハンドでの1/100図の一つのスケッチが完成する。
そして、それを必ず一晩寝かすことが大事であると私は思う。
つまり、翌日以降にじっくりとその図を見つめると、自分自身で頷くこととは別に、何でこんな事も考えつかなかったのだろうという部分が浮かびあがる。
日を改めると、異なった目線で物事が見えてくる。
より濃いカタチになり、一人で喜び修正していく。
これがプランづくりである。気持ちが集中しないと描けない。
描いている時間はとても楽しい。
なかには、「プラン図を見て感動しました」などと、設計者冥利に尽きる言葉をいただく時もあり、本当に嬉しい。
平澤 政利