2日間の完成内見会が終わった。
遠方からのお越しの方を含め、多くの方々のご来場ありがとうございました。
また、この内見会を開催させて頂きましたK様には改めて感謝申し上げます。
涼温な家は外からの熱の入り込みが少ない。爽やかさは温度のバランスもあるが湿度が抑えられている空気であるからだろう。皆様方一様に気持ちがいい家だとおっしゃって下さる。
今回もあちこちを見て廻っていた子供が何気無く、無垢の床の上にゴロンと寝た。そして、大の字になって空気感を体いっぱいに受け入れているかの様だ。
直感で行動する素直さを子供は持っている。理論ではない気持ちよさをダイレクトに行動として現す。
それを見て嬉しく思えたと同時に考えた。
ハウスメーカーの住宅展示場の中でたとえ無垢の床材であっても、子供は大の字になってゴロンと寝るだろうか。
人目が無ければきっと大人も手足を伸ばし床にゴロンとしたくなるだろう。そんな空気感のある家が「涼温な家」だ。
2日目に来場された初対面のI様と話をした。「いい家」が欲しい、を読んでの来場とのこと。
空気を肌で感じながら頷いていた。バリアフリーの言葉は段差をなくすことの代名詞のように使われているが、バリア(障害)をフリー(無くす)ことであり、段差だけのことでは無いことはご存知の通りです。
I様は職業柄、住宅での温度差による事故死に多く立ち会ってきたという。
寒い冬に脱衣室で服を脱ぎ42℃前後のお風呂に体を入れる。血管の事故の発生である。住宅の事故で亡くなる方の多くはトイレ、そして浴室であると話をしていた。
その様な時の検証には必ず温度を調べるのだという。居間の温度は何度か。そして脱衣室の温度、さらにはお風呂の温度を調べる。
トイレでの事故の場合はもちろんトイレの温度を調べる。同時に暖房している部屋の温度も調べる。
実は雪国では冬に集中して発生しているとのこと。実際に、その現場を検証している方の話は初めて聞いたが実に生々しい。まさに温度差によるバリアである。
その様な事故を解消すべき商品は多く出ている。
例えば、床暖房付きユニットバス、局所暖房のトイレ等々がある。
使用してわかることだが、ランニングコストが思いのほかかかることに気付く。しかし何より、それぞれの部屋がギクシャクした暖かさとなるのだ。
さらに空気のよどみとにおいの解決がされていない。
I様はいい空気の中で子供を育てたいとおっしゃっていた。
「家に何を求めるのか」である。
健康的ないい住み心地は不可欠な条件であると確信している。
平澤 政利