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2014.03.21
秘密基地

小学生の頃、友達3人と学校の裏山の小さな空地(斜面)に、1坪程の秘密基地をつくって遊んでいた事を思い出した。

拾ってきた板を立てて壁をつくり、屋根は波板トタンをつなぎ合わせ、風で飛ばないよう板で押さえる。
出入口は茶室のにじり口のように低く小さい。扉は縦横に貼った板で、立て掛けて使用していた。
なぜか結構しっかり記憶しているものだと自分なりに感心する。

入口の板の塊(扉)を横に移動し頭をかがめて中に入ると、板の隙間から光が入る。そこは別世界で、ワクワクする楽しさがあった。
その中で仲間達と宿題をやることになっていたが、それは一度もなかった・・・。
山で拾った栗や柿を、その中で食べたことが懐かしい。
1ヶ所に30cm角位の穴を設け窓としていた。それは蓋が閉まるように板が動く。丁番の替わりに紐を使っていた。それが窓である。その窓を半開きにして外を覗く。敵が来ていないか確認するためだ。

ふと、似たような発想で家を考えたりしているのではないかとドキッとした。お客様の方がもっとドキッとしているかもしれない。
その秘密基地は、3ヶ月後に先生によって強制解体を命じられ、思い出だけが今もこうして残っている。

自由な考え方はものづくりには大切である。
今は住み心地を強く求めて家づくりをしている。

平澤 政利