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2013.12.30
振り返ってみて

今年は大気汚染に注目が集まった年であった。
外出時にマスクを着けて、自己防衛する姿を見かける。
家の中では、今でも石油ファンヒーター等の二酸化炭素を排出する暖房器が多く使われている。
そこで冬は、更に換気の必要性が求められる。
生命までをも左右される事になるからである。
随分前になりますが、建築基準法の改正により、換気計画を義務付けた住宅を造る事をうたっている。
それは換気回数の確保により健康で安全な住まいの確立である。
新築では1時間当たり、部屋体積の1/2以上を入れ替えする家でなければならない事になっている。
昔ながらの家は隙間が多く風が通る。
外気と同じ温度・湿度で生活するならば、それも良しでしょう。
しかし、今では石油ストーブ、こたつ、あるいはエアコンなどで暖かくされるはず。
その時、隙間は寒さになってしまう。
よって、締め切った「カタチ」で冬を過ごしたくなる。
これが危ないのです。
以前アパートに住む若い方が、台所に付いているガス給湯器の種火の不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故により亡くなった。
又、1階にガレージ、その上に寝室があり、そこに寝ていた方が亡くなった事故があった。
それは、シャッターを閉め掛けっ放しにしていたエンジンの排気ガスが隙間から入り込んだ事によって、就寝中のため気付かず吸い続けた結果の事故と伝えられた。
この様なニュースを聞いた人々の多くは、やっぱり隙間のある家の方が安全であり、高気密住宅は危ないと感じた。
しかし、これは全く逆であり、今まで建ててきた外断熱・高気密住宅ではこの様な事故は起きない。
ここを、建築に携わっている設計者にも伝えたい。
簡単に解る事ですが、車庫とは外気の世界。
よって断熱気密のラインは、車庫と住宅できっちり区切る事が当然の事となる。
ガレージ内の排気ガスが住宅側に入って来る事はありえない
もう一つの不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故の件ですが、本物の高気密住宅は換気の両立の中に造り上げられる。
誤った認識を持った設計者を始め、一般の方に伝えたい。
隙間のある家は、外気の入り方がコントロールされていない家であると言う事を。
冬寒く、夏暑く、じめじめする事だけでは無く、この様な事故さえ発生させる家である事も知っておくべきです。
今では、換気の考え方も、単に建築基準法をクリアすれば良いのでは無く、省エネ・住み心地を追求しなければならない。
いつも話している全熱交換の換気システムで、月額1,500円程度の電気料金にて大幅な冷暖房費を節約しながら換気している。
もちろん、PM2.5や花粉などの汚染物質を除去した安心な空気が、家のセンターダクトから入って来る。
だから、いつも窓を気持ち良く開放している状態と同じである。
今年中は大変ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
平澤 政利