基本プランの設計が煮詰まっていくと、構造計画、設備計画も並行して進んでいきます。
住宅設備などをショールームに実物確認行くと、デザイン性の高い製品に惹かれる方が多いと思います。
照明器具もその一つです。
雑誌で見た器具、インターネットで見つけた器具を使いたいというリクエストも少なくありません。
住宅建築はトータルデザイン。
趣味嗜好にはもちろん個人差があるが、主張の強いもので埋め尽くされた部屋は何とも落ち着かないものになってしまうのでないかと考えています。
特に、照明器具はシンプルなものを使いたいと計画段階で意識している。
シーリングライトよりもダウンライトをメインに考えるのもその為だ。
器具自体の存在感をなるべく無くして、そこから発生する、光と影によって全体空間のイメージを演出できるように配慮する。
完成したばかりの家には、家具が無く、生活感もない。
家具が配置され、家族が生活することで完成へ近づくものです。
照明器具が、その空間のイメージを決めてしまうような強い存在ではなく、家族や家具を引き立てるような存在であって欲しいと考えます。
平澤建築事務所
佐藤 吉行