工事進行中の現場に行きますと、近隣の方から時々言われる言葉がある。
それは、今どきの家は随分と基礎がしっかりしている!
そして、構造がしっかりした造りになってきている!
サッシや断熱が高性能になってきている!
省エネの考え方やつくり方が随分進化したものだ!と。
その後、うちは昔の家だから冬はすごく寒く夏は暑くて大変です・・・と嘆く。
一つの共通点は、昔の家は廊下、トイレ、浴室、脱衣室も寒い。
コタツに入っても背中側は冷えびえする。
そして工事中の涼温な家を見ながら、
今の家は随分進んだものだと感心して見ています。
今つくると進化した家になると思い込んでいるのだ。
決して珍しい話ではなく、多くの人々はそれをイメージとし、期待しながら家づくりを考え進めようとしています。
出来上がって入居して、夏や冬を過ごしてようやく気付く。
なぜこのような事が繰り返し起きているのか。
それは求める人がいるから、それをつくる業者がいる。
これからも後を絶たないだろう。
住み心地を最優先に求めれば、昔の家にはならない。
平澤建築事務所
平澤 政利