(新潟での家づくり・ツブヤキシリーズ5回程を一日おきに、アップしていきます。)
第2回目です。
吹き抜けについての話です。
私共の体感ハウスに来場されましたお客様から、吹き抜けを見ながら、開放的でいいかも知れないが、暖房・冷房のランニングコストが高くなりそうと、ご指摘を頂く事があります。
ご存知のように、寒い部屋を暖めると、初めは天井側の温度が上がります。
長い間ストーブを燃焼し、またはエアコンで暖めます。
すると、部屋全体が暖まります。あまりにも当たり前の事です。
しかし、ここで気が付かれていない事があるのです。
暖かい空気は上昇する。
よって、吹き抜けは一階が暖まらず、不要な二階に流れてしまうと言うのです。
私共の涼温な家は、気密性の高い隙間の無い家ですので、お住まいのお客様はその様な事はほとんどおっしゃらない。
同時に、隙間から入って来る冬の冷たい外気は、一階の床面に停滞し広がっています。
つまり、隙間のある家は、常に冷気が入り込んでいて床面を冷やしている。
これはストーブでは暖められにくい事です。
その現象を、暖かい空気は上昇していくと話しておられています。
冷たい外気が下に停滞し続ける現象の事を理解頂けましたでしょうか?
暖房しても足元当りが冷たく感じ、吹き抜けのある家の一階が寒いと言われるのも、隙間からの冷気が原因です。
隙間のある家を補う理想的暖房が、床暖房である事が頷けると思います。
床面を発熱させて室内を暖めるのですから。
断熱性の論議と同時に、大事な隙間相当面積を確認すべきと言えるでしょう。
そのC値は、0.5c㎡/㎡以下は必要であると思います。
気密の優れた家では、計画換気により暖房を始め、丸1日も過ぎれば吹き抜けの有無に関わらず、家中が均一に快適となるのです。
キーワードは、「隙間から入って来る冷気は床面に停滞する」です。
断熱性、気密性に優れた家は、暖房、冷房のランニングコストは、吹き抜けではさほど左右されない事は、体感ハウスデータでもご覧頂けます。
平澤 政利