車庫及びカーポートの計画は、住まいに対して付属的な位置で考えられがちです。
しかし、私共の事務所では、道路に面する言わば、「敷地の顔」と捉えて、疎かにできない大事なこととしている。
全体バランスからも、そのカーポートの位置やシルエット、そしてボリュームをも検討する。
アプローチとしても効果を上げることにもなるガレージは、住まい設計の一部でもある。
※作品集の「玄関・アプローチ 等」や「ガレージ・門 等」をご覧下さい。
アルミカーポートであろうが、住宅と同仕様の車庫であろうが、そこに物語性は必要です。
今、O様邸のアプローチ屋根とカーポート計画が進んでいる。
佐藤と二人で紙が黒ずむほどに、調整を繰り返して、動線やシルエットを追求し、深みのあるアプローチの景色を表現していく。
二次元の紙の上で、立体と光の変化を含めた四次元を頭の中で、くっきり浮かばせて図面を描く。
「たかが車庫」
しかし、大きな効力を持っている、
「されど車庫」
なのです。
それは、住まいとしての一体シルエットに位置すると、設計段階でも力を注いでいる部分でもあります。
平澤 政利