大工工事も終盤になり、M様邸にて細かな棚や造り付家具、そして仕上工事に向けての現場確認打合せを行なう。
特に水廻りでは、今までの生活パターンに合わせた使い勝手も考慮しながら、奥様との会話を中心に詳細を進めていく。
平澤が現場を確認した際に、設計者判断として、より良い空間となるように納まりを変更している部分もあった。
その主旨、思いを伝えると、M様はとても感動して下さった。
実は、ちょうどM様自身も同じようなことを考えていたようで、打合せの時に、私に相談しようと思っていたとのこと。
お客様の言葉の奥に秘められた思いを読み取ること。
常に意識しながら全体を見て、最善の方向へ導いていく姿勢。
まさに、平澤がいつも言っていることそのものであった。
図面から模型、そして現場へと、よりはっきりカタチが見えてくることにM様ご夫婦も、新しい生活が待ち切れない様子であった。
佐藤 吉行