このデータは、5月28日の体感ハウス各所の温度推移グラフです。
この日の最高気温は、午後1時の28℃でした。
それを追うかのように、外断熱していない小屋裏は47℃へと上昇していることがわかる。
体感ハウスは南向きであり、夕方の日差しもしっかり受ける条件での測定データです。
通気層を持っている外断熱の小屋裏は30℃を超えていない。
外断熱の家は、それだけでいかに省エネであるかがわかって頂けると思う。
これからもっと暑くなります。
小屋裏は外断熱をしていなければ、55℃以上になります。
ちなみに、黒系の屋根の表面温度は、65℃以上にもなります。
同じようなことが、外壁内にも言えます。
通気層のある外断熱の壁体は、熱の入り込みと蓄熱がほとんど無いため、グラスウール充填断熱のように、断熱材そのものに熱が溜まることがない。
在来の家でご経験があると思いますが、強い夕日に当たっている西側の部屋は、夜10時頃になってもグラスウール断熱材に蓄熱された熱が、部屋の中へ輻射熱として出てくる。
夏の壁面暖房ですからたまりません。
昔の土蔵つくりをご存知ですか。
屋根を浮かせ、通気を取り、建物内に熱を伝えない工夫をしています。
つくり方によって、蔵の中に入れているものを安定した温度で保ち、守ろうとしています。
先人の知恵に科学を加えた家づくりが、涼温な家なのです。
改めて土蔵をじっくり見て下さい。
理論が見えてくるはずです。
平澤 政利