家づくりは一人ではできない。
多くの人達に支えられながら、1棟1棟の家づくりが行われる。
決して「自分がつくっている」等という気持ちではいけない。とかく、設計者はこういう思いになりがちだ。
そこに携わる全ての方々のおかげで成り立っているのだ。
その中で、私のような未熟者でも、現場を動かすため、「いい家」にするために、多くの事を自分より経験豊富な職人達へ伝えて、動かさなければならない。
平澤からも常々言われているが、この時の自分の気迫が、どの程度のものなのか。
人を動かすのは、簡単なものではない。
まして、私のような立場であれば尚更だ。
しかし、どんな時でも真っ直ぐで、少しの曇りもない澄んだ想いであれば、自然と人は動いてくれると感じる。
人を動かすのは言葉である。
その言葉の奥にある想いの強さや美しさが、何より大切であることを忘れてはいけない。
佐藤 吉行